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建築家 潤 の『独断と偏見』

「復活 くたばれ建築基準法:追録の10」

 新聞の記事に「大人になったらなりたいもの」の集計記事が出ていた。
男子の第1位から順に記載すると①サッカー選手②野球選手③警察官・刑事④電車バス等の運転手⑤大工さん⑥医師⑦食べ物屋さん⑧学者・博士⑨宇宙飛行士⑨消防士・救急隊で、女子は①食べ物屋さん②保育士③看護師④医師⑤学校の先生⑥芸能人⑦ペット屋・調教師⑧デザイナー⑨お店屋さん⑩ピアノ等の先生の結果であったそうだ。

 これらの職業をよく見てみると、男の子の上位人気であるスポーツ選手はTVの宣伝によく出てくるし、警察官・刑事・医師などもTVドラマの主人公として扱われているから、総合的に見て「かっこいい」が心の中を大きく占めていると感じられ、女子の場合は比較的身近に感じる「美味しい・憧れ・綺麗」と言った言葉で表現されるものに対して興味を引かれているのではないかと考えられる。

 一昔前なら熱血教師を題材にした学園ものである「金八先生」「GTO」「ごくせん」や時代劇「東山の金さん」「鬼平犯科帳」「水戸黄門」が主流であったが、最近のTVや映画の中で活躍するカッコイイ主人公の職業で思い付くものを挙げてみれば、やはり最も多いのが刑事かな、そして次が弁護士に医師であろうか・・・その他の職業が取り上げられていない訳ではないけれども、極端に少ないのが現実である。
それは何故かと言えば「事件性」が大きく絡む職業なので、話の内容が幾らでも面白く創れるし、日本人好みである「勧善懲悪」の表現が何とか上手く表現できるということではなかろうかと思っている(学園ものも時代劇も基本は勧善懲悪で成立している)。
刑事と弁護士は「法」を盾にお互いが持っている「権限」で戦い、医師は「命」を盾に「権限」を最大限活用できる中で面白い話を作ることなど、作家にとっては題材に不自由はしないし、刑事を除けば現実的に医師・弁護士は金銭的にも恵まれているから、かっこ良さも視聴者が心地良いと感じるほど面白く表現できるからであろう。

男の子の「なりたいもの」の第五位には建築関連の「大工さん」が上がっているが、残念ながら「建築士・建築家」は男女のどちらも憧れの職業の対象とはならないようだ。
これまでに私の記憶する限りで「建築家」がTVの主人公となり、かっこよく描かれた例は二度だけではないかと思う。
一つは数十年前のことだから今や題名すらおぼつかないが確か主演は田村正和で、話しの内容は大きな作品競技に参加して受賞することに加えて、恋愛ごとを絡めたものであった。
他の一つは内容の記憶もなく、もう一つあったように記憶しているだけだが、その時「へぇ~建築家が主材になったか!」と驚き、これからどんどん建築家を主人公にしたドラマや映画が増えて、社会に馴染みのある職業としての認識の向上に加え、建築家本来の職業的かっこ良さが広まって、少しでも建築家の地位向上や権限が付与されるようになればよいが・・・と思ったものだが、数十年後の今日に至っては当時より悪くなった気がしている。

 なにせ子供にとっては「大工さん」以下の認識ですからね。
職業的には建築家とお互いに密接な協調関係にあるもので、別に大工という職業を卑下するつもりも貶める気持ちもなく、その逆で大工道具を見事に使いこなす匠には頭が下がり尊敬の念を持っているのだけれども、この社会的認識の低さには情けなくなってしまう。
子供たちの憧れの職業の下位にすら上がってこない建築家という職業に就いた我が身を恨めしく思って数十年が経つけれど、建築家を目指すこれからの若い人が気の毒でならない。
私は若い頃に良き方々に巡り合い、良き仕事に恵まれ、金銭的にも大きく恵まれた経緯があるけれど、それは今から振り返っても本当に稀で特殊な例であったと感じている。

建築家(建築士)の職業は別な意味で3Kである「権限無く」「きつく」「厳しい」のです。
権限の無い建築士のままで建築業界が進むのであれば、これからも杭偽装事件などに代表されるような事故は増える事はあっても決して減る事など望める事はないだろう。
その犠牲にされるのは一般の方々なので、何とも表現のしようが無い虚無感だけが残る。


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